富士山

5合目駐車場上から見た富士 須走登山道は、東麓の須走から、頂上火口を隔て剣ケ峯の対岸にある久須志岳まで登るコースである。途中本8合で富士吉田口登山道と合流して山頂に至る。
 須走までのバスや車の利用は、運行状況と道路事情を事前に確認したい。夏の登山期間には古後岳(5合)まではバスがあり、冬季以外には車も利用できるから通常登山はここから始まる。他の登山道に比較して、森林限界が2,700メートルと高いため、植物にも恵まれ傾斜も緩やかで歩きやすい。規則正しい間隔で現れる山小屋(石室)ごとに、短時間の休憩をとりながら登れば、本8合まではあまり苦労しないで登れるはずである。
 落石事故などを防止するため、登山道とは別に砂走りと呼ぶ下山道が設けられていて、石ころ混じりの砂礫の道だが比較的短時間で下山することができる。下山の際、注意しなければならないのは、本8合で自分の目的地が須走か富士吉田かをはっきりと確認することである。

●須走→([車]40分)5合「古後岳」→(60分)本5合→(50分)6合→(60分)7合→(30分)本7合→(30分)8合→(20分)本8合→(30分)9合→(30分)頂上

●山頂→(20分)9合→(20分)本8合→(10分)8合→(15分)本7合→(15分)7合→([須走下山道(砂走り)]経由80分)5合→([車]40分)須走

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小富士

 標高1,979メートルの小富士は、富士山東裾の側火山。須走までのバスや車の利用は、運行状況と道路事情を事前に確認したい。須走口登山道古御岳(5合)まではバスか車を利用する。
 古御嶽神社の前から入る小富士への遊歩道は、1時間で十分往復できるコースである。コメツガ、ダケカンバなどの樹林の中にクルマユリ、タケシマラン、ツバメオモトなど希少な植物も多く、絶好の自然観察コース。
 富士山頂や山裾の雄大な風景を楽しむことのできる砂礫の山頂付近には、ムラサキモメンズルやメイゲツソウなどの先駆植物が頑強な生命力を誇示している。
 この付近は、毎年秋になるとキノコとりの人々が道に迷う遭難事故があるように道をはずすと危険である。かっては馬返しからの道もあったが、豪雨後の出水などで地形が変わるほどの被害を受け廃道になった。迷いやすく利用は危険である。

●須走<−>([車]40分)5合<−>(20分)小富士

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三国山稜

 丹沢山塊の西端籠坂峠から明神峠に至るなだらかな起伏の稜線を三国山稜と呼ぶ。富士山が間近そば立つ山稜上の三国山付近にはブナの原生林があり、ブナの芽吹きや紅葉の季節の景観は素晴らしい。
 西からのコースは籠坂峠までと、東の上野までは御殿場駅からバスが利用できる。上野から明神峠を経て山中湖畔平野までは車が使える。ただし、バスや車を利用する場合は発着時間や運行、道路の状態などを事前によく確認しておく必要がある。
 大洞山、角取山、立山などの地名が地元の呼称と国土地理院などの地図と異なるものがあるため、地元でコースを確認する場合は注意しなければならない。冬季は他のコースに比べて積雪量が多く降雪後の登山は注意を要する。

●籠坂峠→(45分)アザミ平(通称):立山経由の場合→(45分)立山→(40分)アザミ平:→(40分)大洞山(地元では角取山)→(50分)三国山→(50分)明神峠→(60分)明神峠入口バス停

●明神峠入口バス停→(70分)明神峠→(60分)三国山→(50分)大洞山→(35分)アザミ平→(40分)籠坂峠

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湯船山

 三国山稜と、不老山をつなぐ稜線上のピーク湯船山へのコースは、比較的登山者が少なく、静かな山歩きを楽しむことができる。明神峠から湯船山に登り、世附峠を経て柳島に降りるコースが一般的に利用されている。又その逆コースや不老山を加えたコースもとれる。
 明神峠・峰坂峠・世附峠を越える道は、かって郡内(山梨県・北都留郡)の行商や炭焼き、釣師などが行き交う駿河と甲斐、相模を結ぶ重要な峠道だったが、現在逢坂峠は利用されていない。もう一方の旧道はかっての炭焼きの荷駄の道である。
 湯船山には二等三角点の石柱が埋められている。このコースで車を利用する場合は、事前に道路事情や運行状況などをよく確認しておく必要がある。

●明神峠入口バス停→(70分)明神峠→(50分)湯船山→(60分)峰坂峠→(35分)世附峠→(5分)湯船林道→(60分)不老の滝を経て山口橋(柳島):旧道経由の場合→(60分)山口橋:→(60分)JR駿河小山駅

●JR駿河小山駅→(60分)山口橋→(75分)不老の滝経由湯船林道:旧道経由の場合→(70分)湯船林道:→(5分)世附峠→(35分)峰坂峠→(80分)湯船山→(40分)明神峠→(60分)明神峠入口バス停

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不老山

 不老という名に惹かれてか、四季を通じて訪れる人が多い。山頂部は東西に二つのピークがあり、三角点のある928メートルの山頂は神奈川県側にある。世附峠から登りつめた静岡県側の西のピークからは、富士山や丹沢西域や主稜方面の山々を見渡すことができる。
 小山町の生土、中島、柳島や神奈川県の山市場や浅瀬などからの登山コースがあり、自分の体力や好みにあった組み合わせを考えるとよい。柳島からの湯船林道には『不老の滝』がある。生土林道コースにはフィリピン海プレートとユーラシアプレートが衝突してできた神縄断層の露頭がみられる。
 生土林道コースに並んだ生土山経由のコースは、横断歩道の無い場所で車の交通量の多い国道246号線を渡らなくてはならず、危険が多いためできるかぎり利用を避けたい。

●JR駿河小山駅⇔(20分)生土→(60分)神縄断層(又は生土山)を経て鉄塔分岐点【←は50分】→(70分)不老山【←は60分】

●JR駿河小山駅⇔(20分)中島・金時公園→(45分)遊歩道【←は50分】→(50分)林道分岐点【←は60分】→(80分)不老山【←は60分】

●JR駿河小山駅⇔(60分)柳島・川口橋→(20分)不老の滝【←は15分】→(60分)世附峠【←は50分】→(40分)不老山【←は30分】

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足柄峠

足柄峠の富士 標高759メートルの足柄峠からは、縄文時代や奈良・平安時代の土器片が採取されるなど、古い昔から東国と西国を結ぶ要衝として利用されていた。
 峠からの秀麗な富士山は、古来多くの歌人により詩に詠まれている。峠一帯には小田原北条氏の足柄城の遺構や聖天堂、句碑や石仏など石造物も多い。新羅三郎が豊原時秋に笙の秘曲を伝授したという伝説の「笛吹石」にちなみ、毎年9月には笛まつりが行われる。
 町内小山の大沢林道、滝沢林道(通称)や所領、竹之下などからいくつかのコースがとれる。そのうち竹之下の戦返りコースのみは車が利用できない。滝沢林道は駿河小山駅への近道、大沢林道は途中遊女の滝を経由するコース。所領から東名富士ゴルフ場を経ての道は富士さんの展望が素晴らしいコースである。竹之下からは、唯念の名号碑や赤坂古道などを経由する近世の足柄街道と銚子ケ渕などを経由する地蔵川沿いの戦返りコースの二つのルートがある。

●JR駿河小山駅(大沢林道経由)→(45分)遊女の滝【←は40分】→(40分)石尊松【←は35分】⇔(20分)小足柄⇔(25分)足柄峠

●JR駿河小山駅(滝沢林道経由)→(65分)石尊松【←は55分】⇔(20分)小足柄⇔(25分)足柄峠

●JR駿河小山駅(所領経由)⇔(30分)所領→(55分)石尊松【←は45分】⇔(20分)小足柄⇔(25分)足柄峠

●JR足柄駅(林道戦返線経由)→(50分)伊勢字橋【←は40分】⇔(15分)赤坂古道→(30分)足柄峠【←は25分】

●JR足柄駅(足柄街道経由)→(45分)唯念名号碑【←は40分】⇔(5分)伊勢字橋⇔(15分)赤坂古道→(30分)足柄峠【←は25分】

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金時山

 箱根外輪山の最高峰1,213メートルの金時山は、江戸時代までは猪鼻山と呼ばれた。近世後期に、足柄山の金太郎として有名な坂田金時の伝説がこの付近に定着して以後、金時山という山名が使われるようになった。
 山頂からの展望は、眼下の芦ノ湖と仙石原など箱根の風景や、富士山をはじめ丹沢、南アルプス、伊豆の山など360度のパノラマを楽しむことができる。
 登山には足柄峠から、足柄城に付属した猪鼻砦跡(丸鉢)経由コースが一般的である。新柴からの道は距離も短く、途中金時山の山名の起源と密接な関わりのある「公時神社」跡を経由して山頂に至る静かなコースである。両コースともに山頂直下の鳥居から上は急斜面で鎖場などもあり、登下降の際の転落や落石などの危険には、くれぐれも注意したい。

●足柄峠→(30分)車止め【←は25分】→猪鼻砦跡⇔(15分)鳥居→(30分)金時山【←は25分】

●JR足柄駅⇔(15分)新柴⇔(15分)浅間塚(公時神社跡)→(80分)鳥居【←は60分】→(30分)金時山【←は25分】

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