山地帯 700m〜1500m(須走高原)

アカゲラ 須走高原から馬返し附近は、スギ、ヒノキの人工林やススキの草原、多くの落葉広葉樹林など自然が豊なので、最も野鳥が多く生息している地域です。自衛隊の演習場附近のススキの草原では、ノビタキ、ホオアカ、セッカなど、草原と隣接している雑木林ではウグイス、アオジ、ホオジロなどを観察することができます。
コサメビタキ 又、近くの電線や木の天辺ではカッコウ、ホトトギスが托卵を狙っています。町の中や浅間神社でも、5月になると、オオルリ、センダイムシクイ、キビタキ等のさえずりを耳にしたり姿を見たりすることができます。
 日本野鳥の会創設者・中西吾堂先生が、野鳥の研究で須走小・中学校の裏や『小鳥の音楽堂』附近で探鳥を行っていました。 サンコウチョウ  現在でも林相と種の変化はありますが、ワシ、タカ類のノスリ、サシバ、トビなどが生息している、自然の豊かな場所です。

【小鳥の音楽堂】
 昭和34年(1959)須走桜沢の林約10ヘクタールを、保護林指定を県から受け、野鳥音楽堂(4坪)を建設した。保護林は重要なもので探鳥のポイントともなっている。


亜高山帯 1500m〜2500m

サメビタキ 馬返しの1370mを過ぎて2合目附近までは落葉広葉樹林が多く、キビタキのさえずりが聞こえ、須走口木の根沢(富士山グランドキャニオン)では、オオルリ、ミソサザイ、ビンズイが見られます。1500m附近でのオオルリの繁殖は珍しく、15年ほど前にも標高1700m附近で営巣した例があります。
アカハラ 2合目を過ぎると、落葉広葉樹林から針葉樹林へと植生の変化が見られる地域で、陽樹林のカラマツや陰樹林のウラジロモミ、シラビソ、コメツガなどが多いため、森林の中は薄暗く、ルリビキ、メボソムシクイ、アカハラ、ミソサザイ、ウソなどの営巣地になります。
 須走口5合目2000mから小富士遊歩道の間はカラマツ、シラビソ、コメツガなどの高木が多く、ハイタカ、オオタカなどと出会えるかもしれません。

高山帯 2500m以上

イワヒバリ 標高2500m森林限界までは、ダケカンバ、ミヤマハンノキ、カラマツなど低木樹林で、鳥類は少なく、森林限界より上部の岩の隙間では、イワヒバリが営巣し、カラマツやミヤマハンノキ、ダケカンバの根本にはカヤクグリが営巣します。カヤクグリやイワヒバリは漂鳥で、秋には温暖な場所へ移動します。
 高山帯で生息する夏鳥はアマツバメで、岸壁の隙間に営巣しますが、最近では海岸の崖でも見られます。
 森林限界より上は火山荒原地帯で樹木は少なく、植物はオンダテ、イタドリ、フジハタザオなどで、他の植生は少なく、3000mを越えると鳥類は見られない。
 昭和35年8月22日、北アルプスの白馬岳と旭岳で7羽のライチョウを捕獲、37時間経過後に富士宮登山道兵衛沢附近、標高2600m地点で放鳥、その後、1966年須走登山道御中道森林限界附近でも繁殖を確認している。その後も繁殖を確認しているが、現在は餌になる植物が少なく、キツネなどの天敵が多いために生存の可能性はないと思われます。

富士山の野鳥分布

標高
 3000m〜
   
標高
 2000m〜
・イワヒバリ ・ウソ 
・カヤクグリ
・ホシガラス ・アマツバメ
イワヒバリ ウソ
標高
 1000m〜
・キクイタダキ ・キバシリ 
・マミジロ・ サメビタキ 
・ミソサザイ ・ゴジュウカラ
・ルリビタキ ・トラツグミ 
・アカハラ ・コガラ 
・ビンズイ ・ツツドリ 
・ヒガラ ・コルリ
・アオバト ・イワツバメ
・ジュウイチ ・キビタキ
ルリビタキ サメビタキ
ミソサザイ アカハラ
標高
 700m〜
(須走高原)
・アオゲラ ・アカゲラ 
・コゲラ ・ヨタカ ・カッコウ
・カケス ・トビ ・ツミ
・ノスリ ・ホトトギス 
・メジロ ・コムクドリ 
・キジ ・ホオアカ
・ホオジロ ・ムクドリ 
・セキレイ ・ヒヨドリ 
・オオルリ ・オオタカ 
・エナガ ・シジュウカラ
・センダイムシクイ 
・ウグイス ・クロツグミ
・セグロセキレイ ・カワセミ
・サンショウクイ ・ヤブサメ
・サンコウチョウ ・キジバト
・ヤマガラ ・コサメビタキ 
・モズ ・ハシボソガラス
・スズメ ・ハシブトガラス 
アオゲラ オオルリ シジュウカラ
サンコウチョウ ヤブサメ
コゲラ

※野鳥は、自然環境や生息の為に分布図以外の繁殖、又は移動もあります。